バイクに転倒は付き物です。クラッシュに立ちゴケ。買い物をして戻ってきたら駐車場でバイクが寝ていた。転倒のシチュエーションは数々あります。

転倒してしまったら、まず始めにする事は、バイクのエンジンを切る事です。

次に自分の体に異常がないかを確かめましょう。怪我をしていて出血しているなら血止めの応急処置が必要です。

大丈夫そうなら次にバイクを起こす事を考えます。バイクの起こし方は、教習所で一番最初に習っているバズです。それを思い出してください。

とは言っても、すぐには思い出せないかも知れないので、ここで復習しておきましょう。

0.まずは落ち着きましょう

転倒してしまった場合、心も体も動転しています。まず、落ち着くために2、3回、深呼吸をしましょう。

1.教習所で習う引き起こし方

落ち着いたら、教習所で習う引き起こし方で引き起こします。重量200キロ程度までのバイクならば、非力な女子でもこのやり方で引き起こせます。

まず、荷物をバイクから下ろして重量を落とします。

倒れたのが右側なら、サイドスタンドを出します。これで、勢い余って反対側に倒れる事を防ぎます。

次に、ハンドルを目いっぱい倒れた側に切ります。

シートの下の金属部分を持って体をバイクにくっつけます。両手が伸びた状態になるまで体をバイクに被せるようにしましょう。

次にその状態から、ひざのバネを使ってバイクを引き起こします。この時、腰を伸ばしてはいけません。腰に負担が掛かり痛めてしまいます。

引き起こしの要領は、前輪と後輪の接地面を軸にしてバイクを回転させるイメージです。

このやり方で引き起こせない場合は、次の大型バイクの引き起こし方を参考にしてください。

2.大型バイクの場合の引き起こし方

大型バイクは、ひざのバネと腰でバイクを支える力で徐々に引き起こします。

※当然の事ですが、荷物は下ろしてから引き起こしを始めてください。

まず、ハンドルを倒れた側に目いっぱい切ります。

次に、ギアをローに入れます。これは車輪の回転を止めるためです。

ハンドルグリップを肘を伸ばした状態で両手で持ちます。

ひざのバネを使ってバイクを持ち上げます。ここで腰を伸ばしてはいけません。痛めてしまいます。

タンクと腰を密着させて、腰で支えながら膝のバネで徐々に持ち上げて行きます。

ポイントは肘を伸ばしてハンドルグリップを持つ事です。肘が曲がっていると、腕の力で持ち上げようとするので持ち上がりません。

この方法なら慣れてコツを覚えると非力な女子でも、大型バイクを引き起こせます。ただし、くれぐれもバイクの下敷きにならないように注意してください。

3.どうしても自分で引き起こせなかったら?

どう頑張っても自力で引き起こせなかったら、どうすればよいのでしょう?

そもそも、自分で引き起こせないバイクには乗ってはいけないのですが、転倒してしまってからそれを言っても始まりません。

そんな場合は、もう恥を忍んで、他人の力に縋るしかありません。

街中で立ちゴケしてしまったような場合は、転倒したままでは通行の邪魔なので、もたもたしていると回りの人が助けてくれます。

助けてくれない場合は通りかかりの人を呼んで、お願いして手を貸してもらいます。

誰もいない山の中で、30分以上待っても誰も通りかかってくれない場合は、JAFを呼びましょう。